書籍の古くなった情報を見直す更新台帳

本に載せた制度、サービス、画面の操作、価格などは、出版したあとに変わることがあります。
見直すたびに原稿を最初から探すより、どの情報を何から確認したかを台帳へ残しておく方法があります。
変更する数字だけでなく、関連する説明や画像、紹介文への影響も整理しましょう。
ナガーノがこの記事で扱うのは、古くなりやすい情報を選び、確認と改訂を管理する更新台帳の作り方です。
台帳があることだけで、すべての情報が常に最新になるわけではありません。
確認した状態と、まだ見直していない項目がわかる記録から準備していきます。
更新台帳は、確認と変更を分けて残す
情報を調べたことと、原稿を変更したことは別です。
台帳では、確認した資料、判断した結果、反映した箇所を分けます。
変更がなかった場合も、何を確認したかを記録できます。
更新台帳には、情報の場所・確認元・確認日・対象の条件・変更の影響・反映した版を残し、未確認と確認済みを区別しましょう。
行が埋まっていることより、実際の状態が正しく見えることを優先します。
未確認の項目を、前回と同じだろうという推測で確認済みにしないようにしてください。
古くなりやすい情報を、原稿から拾い出す
制度の条件、料金、日付、受付方法、画面の操作、リンクなどを探します。
変わりやすい情報と、考え方や説明の例を分けます。
本文の数字だけでなく、表や図、画像の中の文字も確認します。
紹介文や巻末の案内にも同じ情報がないかを見ます。
最初からすべてを同じ頻度で調べる前に、変わる可能性と影響を整理します。
台帳の目的は、どの情報を次に確認するかを具体的に選べる状態にすることです。
項目には、場所がわかる管理名を付ける
章名、見出し、該当する文章などから、原稿のどこにある情報かを記録します。
紙のページ番号だけでは、編集後に位置が変わることがあります。
ページ番号と短い管理名を組み合わせられます。
電子版では、章や見出しなどを基準にします。
同じ情報が複数に出る場合は、関連する場所を一覧にします。
名前が似た項目を混同しないよう、対象のサービスや制度、形式も管理名へ含める方法を考えてください。
確認元は、主張に対応する資料を選ぶ
制度やサービスの条件は、現在の公式案内を確認します。
紹介記事を見ただけで、公式の条件まで確認したと記録しません。
どの文を、どの資料のどの内容から確かめたかを残します。
参照先があることと、本文の主張に対応することは別です。
資料の条件が違う場合は、その違いを未確認の項目へ整理します。
わからない部分を一般論で埋めるより、何を追加で確認すると判断できるかを具体的にしてください。
確認日と、情報の適用時点を分ける
今日調べた情報でも、今すぐ適用する条件とは限りません。
今後の変更の予定、以前の条件、現在の条件を分けます。
台帳には、確認した日と、情報が対象とする時点を記録しておきましょう。
原稿の中の日付にも対応するかを見ます。
将来の変更を、すでに実施された事実として書かないようにします。
日付を更新しただけで、本文のすべての条件を見直したことにしないようにしてください。
市場や形式など、対象の条件を残す
同じサービスでも、国や市場、形式、プランなどで条件が違う場合があります。
どの条件を説明した情報かを台帳へ残します。
電子書籍と紙の本の条件を、一つの行へ混ぜないようにします。
別の市場の案内を、今回の対象にも同じものとして使いません。
条件の違いがわからない場合は、確認する項目として残します。
新しい数字を見つけたときも、対象が合っているかを調べてから原稿へ反映してください。
状態は、作業がわかる段階へ分ける
未確認、確認中、変更不要、修正案あり、反映済み、再確認済みなどの状態を考えられます。
自分の作業で必要な範囲へ整理します。
修正案があることを、本文へ反映したことと同じ状態にしません。
完成ファイルへ書き出したあと、表示を確認する作業も残します。
担当者が複数いる場合は、次に誰が何をするかを記録します。
状態の名称より、何が実際に終わり、何が残っているかが伝わることを大切にしてください。
見直すきっかけを、項目ごとに決める
改訂の準備、公式の変更の案内、リンク切れ、読者の質問などが見直すきっかけになります。
定期的に確認する項目が必要なら、対象と方法を決めます。
台帳を作っただけで、自動の監視が始まると考えないようにします。
実際に確認する作業と担当を整理します。
変わりやすさだけでなく、古い情報が読者の判断にどんな影響を与えるかも見ます。
すべてを一度に調べる前に、今回確認する項目と次の残件を分けてください。
架空の台帳で、必要な欄を確認する
説明用に、あるサービスの申込み手順を載せた架空の本を考えます。
管理名には、申込み手順の確認と書きます。
場所には、章名と該当する見出し、確認元には公式の案内を残します。
確認日、対象の条件、現在の説明との差、修正する場所を分けます。
これは実在するサービスの条件や、ナガーノの作業実績を示すものではありません。
あなたの台帳へ使う場合は、実際の本文の項目と資料へ置き換え、未確認の欄は推測せずに残してください。
数字が変わったら、計算と説明も調べる
一つの価格や割合を修正した場合、例の計算や比較表へも影響があるかを確認します。
数字だけ置き換えて、結論が古いままになっていないかを見ます。
税込か税抜か、対象の市場、単位などの条件をそろえます。
架空の計算例を使う場合は、その前提も更新が必要かを調べます。
結果の丸め方や適用する条件が未確認なら、そのまま正しい計算と断定しません。
関連する文章と表を台帳へ結びつけ、変更した情報の影響を追える状態にしてください。
画面の操作は、名称と流れを確認する
操作の説明を見直す場合は、現在の画面でどの項目が使えるかを確認します。
ボタンの名称だけでなく、その操作で何が起きるかを見ます。
表示の違いがあっても、同じ操作と推測して手順を断定しません。
別の環境や対象の条件では違う場合もあるので、確認した条件を残しておきましょう。
本文用の画像に古い名称があるなら、画像も更新の対象にします。
操作したことと、結果が確認できたことを分けて、手順の説明へ反映してください。
リンクは、開くことと内容の一致を点検する
ページが開いたことだけで、参照先が正しいと判断しません。
本文の説明に対応する情報が、現在もそのページにあるかを確認します。
行き先が別の内容へ変わった場合は、リンクと周囲の文を見直します。
販売先を案内する場合は、書名と形式も照合します。
取得できないページは、確認済みにせず、代わりの公式案内や問い合わせの確認を残しておくと、後から確認しやすいですね。
台帳には、行き先と案内する内容を一組として記録してください。
修正案は、元の文と並べて確認する
現在の文、確認した変更、新しい文。
この三つを並べ、どこを直すのか見比べてみましょう。
変更の理由も追いやすくなりますよ。
どの条件を加え、何を削ったかがわかるようにします。
情報が変わったことを、読者の結果の保証へ置き換えないようにします。
変更する必要がない項目は、その理由を短く残せます。
資料に差がある場合は、どちらかを都合よく選ぶ前に、対象や更新時点を調べます。
採用する修正と、未確定の候補を分けて、原稿へ渡す指示を明確にしてください。
元原稿と提出用のファイルを分ける
編集できる元原稿へ変更を反映し、対象の形式に合わせて完成ファイルを作ります。
完成PDFだけを直し、元原稿へ変更が残らない状態を避けます。
次の編集で、古い情報へ戻る原因になるためです。
変更前の版も、最新版と区別して保存します。
台帳には、元原稿と書き出したファイルの両方の版を残します。
ファイル名へ最新と付けるだけで確認を終えず、採用した修正が実際に反映されているかを見てください。
目次や図表へ影響する変更を確認する
文章の追加や削除、章の移動がある場合は、目次と参照先を確認します。
図番号や表の注、本文からの案内も照合します。
用語を変えた場合は、同じ言葉が別の章に残っていないかを探します。
紙の本では、ページ数と表紙の寸法への影響も確認します。
電子版では、目次やリンクが意図した場所へ進むかを試します。
台帳の一行の変更が終わったことと、関連する全体の点検が終わったことを分けて記録しましょう。
紹介文と販売の案内も見直す
内容や目次が変わった場合は、著書紹介やブログの案内を確認します。
旧版にだけある内容を、新しい本の内容として紹介しないようにします。
表紙や形式が変わった場合は、画像と販売先を見ます。
変わるサービスの情報を本に載せた場合は、現在の案内との違いも整理します。
更新した掲載先と未確認の場所を一覧にします。
原稿を改訂したことだけで、サイトやプロフィールの情報もすべて一致したと推測しないようにしてください。
KDPで更新する条件は、改訂前に確認する
変更の内容と範囲によって、出版する更新の扱いを確認する必要があります。
KDPでは、現在の原稿の更新と本の詳細の更新の案内を参照します。
本文と登録情報の変更を、同じ条件として扱いません。
保存、提出、審査、公開された状態の確認を分けて考えてみましょう。
台帳は更新の準備を管理するものであり、審査を通過することを保証しません。
対象の本の状態と、実際の通知を基準に進めてください。
改訂の完了には、確認した範囲を残す
反映した箇所、関連する本文、画像、参照先、完成ファイルを点検します。
実物の確認が必要な項目は、画面の確認だけで完了にしません。
確認した人、日、対象の版を残します。
まだ確認できない情報は、残件へ分けます。
公開された状態を見た場合は、どの形式で何を確認したかを記録しておくと、後の確認にも使えますね。
完了という言葉で未確認の範囲を隠さず、実際の点検の結果がわかる台帳にしてください。
次の確認へ使う資料をまとめる
採用した原稿、確認した公式資料、台帳、公開後の確認をまとめます。
以前の資料は、その時点の記録として現在のものと区別します。
次の担当者が、どの版から作業を続けるかがわかる状態にします。
未確認の項目には、必要な資料や判断を具体的に書きます。
台帳の状態が実際のファイルと合うかも確認します。
記録のためだけの一覧ではなく、次に何を調べ、どこを直すかを判断する資料として保ってください。
更新する情報を、場所と版から管理する
具体的な記入を考えるときは、一つの情報を小さな単位へ分けます。
たとえば、あるサービスの料金と申込みの手順を説明する箇所なら、料金の条件と操作の流れを別の行へ残します。
料金だけが変わった場合と、申込み方法だけが変わった場合で、確認する対象が違うためです。
関連する画像があるなら、画像の管理名をその行へ結びつけます。
確認した結果、本文を変更する必要がなければ、その理由と資料を記録しておきましょう。
変更の候補が見つかった場合は、すぐ反映済みにせず、新しい文の作成と点検を残件にします。
前後の文へ影響があるなら、その見出しも対象へ加えます。
こうした小さな行の組合せにすると、長い章全体へ確認済みの印を付けたため、まだ調べていない情報まで済んだように見えることを避けられます。
複数の担当で更新する場合は、調査する人、本文を編集する人、書き出した形式を確認する人を決めます。
同じ人がすべて行う場合も、作業の段階は分けて残します。
担当者へ渡す資料は、採用した修正表と対象の原稿の版が一致するようにします。
旧版の台帳を参考に添える場合は、今回の指示と区別できる名前にしてください。
更新を終えたら、元原稿と完成ファイルを開き、台帳に記録した変更が両方へ反映されているかを確認します。
一方だけを直した状態なら、その差を残件にします。
公開後の確認が必要な項目も別に残し、提出したことを反映の完了へ置き換えないようにします。
次に見直す際は、この記録から、今回の確認の根拠と残っている範囲を調べられます。
古くなりやすい情報を拾い、確認元、対象の条件、日付、変更の影響を残します。
原稿への反映と、完成した形式や公開後の確認を分けてみてくださいね。
情報の確認から原稿・画像・紹介文への反映までを台帳でつなぐと、古い条件が残る場所と次の確認を探しやすくなります。
ナガーノの出版代行サービスの対応内容や申込み条件は、案内ページで確認できます。
あなたの原稿の版と改訂したい範囲を整理し、制作で相談したい作業を具体的にして検討してください。