ISBNを調べる前に決めたい出版形式と発行名義

ISBNを調べ始めると、無料の番号と独自に取得する番号のどちらがよいのか、迷うことがあります。
その前に整理したいのは、あなたがどの形式の本を、どこで出版し、どの名前を表示したいかです。
電子書籍と紙の本では、KDPでのISBNの扱いが同じではありません。
番号だけを先に選ぶと、あとから予定していた出版先や発行の名義との違いに気づくことがあります。
ナガーノがこの記事で整理するのは、ISBNを選ぶための前提と、登録する情報をそろえる手順です。
あなたの本に必要な条件を、公式の案内と照合してから選んでいきましょう。
ISBNは、本を識別するための情報
ISBNは、書籍を識別するための番号です。
著者の資格や、内容の品質を認定する番号として扱いません。
番号があることから、販売実績や専門性、読者の評価を推測しないようにしてください。
KDPでの役割と要件はKDP公式のISBNと出版社の説明で確認できます。
本の企画の良さと、登録に必要な識別情報は、別の確認項目として整理します。
最初に、電子書籍と紙の本を分ける
KDPでは、電子書籍の出版にISBNは必須ではありません。
ISBNが必要な紙書籍では、無料のKDP ISBNか独自のISBNを選ぶ案内があります。
コンテンツが少ない本には別の条件があるため、紙の本なら例外なく同じ扱いだと考えないようにします。
形式ごとの条件はKDP公式の本のメタデータのガイドラインを参照してください。
まず予定する形式を、電子書籍のみ、紙のみ、両方のように記録します。
今すぐ制作する形式と、将来検討する形式も分けておくと、未確定の予定が現在の登録へ混ざりにくくなります。
出版先の予定を、現在と将来に分ける
Amazonで出版する予定に加えて、ほかの出版サービスで同じ本を扱う予定があるかを整理します。
具体的な予定がない場合は、候補があることと、実施が決まっていることを区別します。
無料のKDP ISBNはKDPでのみ使用でき、KDP以外での出版には使用できないと公式で説明されています。
そのため、無料という点だけを見て、どの出版先でも使える番号として選びません。
独自のISBNを選ぶ場合も、取得先と利用するサービスの条件を個別に確認します。
番号を取得すれば希望するすべての販路で取り扱われる、という保証にはなりません。
著者名と出版社名を、別の項目として考える
著者名は、その本を書いた人として表示する名前です。
ISBNに関係する出版社名は、それとは別の情報です。
個人で出版する場合でも、両方の欄へ同じ文字を入れればよいと決めつけないようにしましょう。
KDPの無料ISBNを使う場合、出版社の表示は個人出版と案内されています。
独自のISBNを使う場合は、ISBN登録機関の情報とKDPへ入力する出版社の情報を一致させる必要があります。
この違いを確認してから、あなたが使いたい発行名義と、実際に登録できる情報をそろえます。
無料のISBNを検討するときの確認項目
無料のKDP ISBNが、対象の本で利用できるかを確認します。
次に、KDPのみで使う条件と、出版社の表示を確認します。
取得方法はKDP公式のISBNの取得で案内されています。
取得の手順を読む前に、あなたの出版計画と条件が合うかを考えましょう。
独自の出版社名を表示したい場合や、ほかの出版サービスでも同じ本を出版したい場合は、その希望との違いを整理してみましょう。
費用の有無だけで優劣を決めず、今回の本で必要な条件に合うかを判断してください。
独自のISBNを検討するときの確認項目
ISBN登録機関で必要となる手続き、登録する発行者の情報、本の情報を確認します。
費用や申請方法は取得先の公式案内で調べ、以前に見た金額をそのまま最新として使いません。
KDPへ入力する題名、著者名、形式、出版社名が、登録した情報と合っているかを確認します。
似た名前や略称であれば同じと判断せず、登録情報の実際の表記を基準にします。
取得した番号の管理と、原稿や表紙へ表示する情報の管理は一緒に進めます。
誰が登録したのか、どの本のどの形式に対応する番号なのかを、あとから確認できるようにしてください。
一つの番号を、別の形式へ流用しない
同じ内容の本でも、形式が違えばISBNの扱いを確認する必要があります。
KDP公式では、同じISBNを複数のフォーマットへ使ったり、元の版から大きく変更した新版へ使ったりできないと説明されています。
紙の本に使った番号を、電子書籍にも当然使えるものとしてコピーしないようにします。
形式ごとに、本の情報と対応する番号の一覧を作ります。
番号がまだない項目は、未取得として残します。
仮の番号や、別の本の番号を入れて一覧を埋めないようにしてください。
ASINとISBNを混同しない
Amazonの商品ページで見る識別情報には、ASINもあります。
ISBNと同じものだと決めつけず、どの欄に何が表示されているかを確認しておきましょう。
識別情報の説明はKDP公式のISBNと出版社名の案内を参照してください。
著書紹介ページを作る場合も、ISBNの欄へ別の識別情報を入れません。
公開済みの本の情報を使うときは、実際の販売ページと、形式が一致しているかを確認します。
識別情報は読者が正しい本へたどり着くために役立つものなので、表示する数を増やすことより、対応の正確さを優先しましょう。
題名と著者名が決まっているかを確かめる
登録する題名や著者名がまだ変わる予定なら、制作と登録のどこまで確定しているかを確認します。
本文の扉、表紙、本の設定、ISBNの登録情報を照合する一覧を作ります。
副題の有無や表記も含め、同じ本の情報としてそろえます。
題名の候補が複数ある段階で、一つを確定情報として外へ伝えないようにしましょう。
変更した場合は、どの原稿と表紙が旧題名なのかを残しておきましょう。
書名が似ている別の本と混ざらないよう、作業用の管理名と、公開する書名を分けることもできます。
発行名義の希望を、具体的な表示へ置き換える
「自分のブランドで出したい」という希望だけでは、どの欄へどの名前を表示するかがまだ曖昧です。
著者名として使いたい名前、出版社名として検討する名前、サイトの屋号。
役割の違う名前を一緒にせず、欄を分けて書いてみましょう。
それぞれが確認できる情報と一致しているかを見ます。
独自のISBNで出版社名を表示したい場合は、登録機関の情報とKDPの条件を確認します。
使いたい文字列があることと、登録が完了していることは分けます。
名義の表示が整うことを、著者の能力の認証や、読者からの信頼の保証として説明しないようにしてください。
コンテンツが少ない本は、専用の条件を確認する
記入用のノートや記録帳などを検討する場合は、通常の文章を読む本と同じISBNの手順だと考えないようにします。
KDPは、コンテンツが少ない本について、無料のISBNの対象ではなく、独自のISBNかISBNなしの出版を選べると説明しています。
対象の考え方や機能の違いはKDP公式のコンテンツが少ない本で確認します。
ページ数が少ないから該当する、と文字数だけで分類しません。
実際のページの内容と、本の設計を確認して判断してください。
一般的な文章の本の準備表をそのまま使う場合も、例外となる条件を別の欄に残します。
架空の出版計画を、二つの条件で比較する
ここでは、片付けの手順を説明する架空の本を例にします。
第一の計画は、KDPで電子書籍だけを出版するものです。
この場合は、電子書籍のISBNが必須ではないという公式の条件を確認し、ほかに番号を必要とする事情があるかを整理します。
第二の計画は、紙の本を出版し、将来ほかの出版サービスも使うことを検討するものです。
この場合は、無料のKDP ISBNの利用範囲と将来の予定を照合し、独自のISBNに必要な手続きを調べます。
どちらがよいかを一般論で決めず、形式と出版先が違うため確認する条件も違う、と整理するための例です。
比較表には、費用以外の条件も入れる
比較する項目は、対象の形式、利用できる出版先、出版社の表示、登録に必要な作業、情報の一致です。
取得に費用がある場合は、取得先の現時点の案内から記録します。
未確認の金額は、無料と推測せず未確認として残します。
将来の出版先が未定なら、その希望がまだ検討段階であることを書きます。
表の空欄を埋めることより、決定前に調べるべき項目が見えることを目的にしてください。
記録した条件には、確認した公式ページと確認日を付けると、あとから見直す箇所がわかりやすくなります。
番号を原稿や表紙へ入れるときの照合
ISBNを原稿へ記載する場合は、本の設定に入力したISBNとの一致を確認してみてください。
これはKDP公式のメタデータのガイドラインでも説明されています。
番号は長い数字なので、見た印象だけで同じと判断しません。
登録した元の情報、制作へ渡した情報、完成ファイルの記載を順に照合します。
形式が複数ある場合は、別の形式の番号が混ざっていないかを見ます。
版や書名の違うファイルから複製したページでは、古い番号が残っていないかを重点的に確認してください。
変更が必要になったら、先に変更条件を調べる
出版したあとで名義や番号を変えたい場合は、同じ本の情報を自由に書き換えられると考えないようにします。
題名、著者名、ISBNなどの変更条件は、対象の形式と変更内容によって確認が必要です。
現在の扱いはKDP公式の本の詳細の更新を参照してください。
誤字の修正なのか、名前の変更なのか、内容を大きく改めるのかを分けて考えてみましょう。
作業の前に、今の情報と希望する情報、すでに公開されている形式を一覧にします。
変更を確かめるためだけに、別の本を重複して登録したり、現在の出版を急いで停止したりしないようにしましょう。
出版代行へ渡す情報の範囲を決める
ISBNに関する作業を相談する場合は、どこまで自分で確認し、何を依頼したいかを分けます。
すでに取得した番号があるなら、対象の本、形式、登録情報の確認状況を伝えます。
取得前なら、無料のKDP ISBNと独自のISBNのどちらを検討しているか、理由と未確認の条件を伝えます。
依頼先がすべての登録や取得を含めて対応すると推測しないようにします。
サービスの対応範囲、費用、必要な資料は、実際の案内と相談内容で確認してください。
本人が判断する名義や出版先の希望も、制作担当へ任せたつもりのまま未確定にしないようにしましょう。
番号の管理表を、著書の案内にも使う
決定後は、書名、著者名、形式、出版社の表示、ISBN、販売ページを一つの管理表へまとめます。
番号がない形式は、その理由と実際に確認した情報を記録します。
公開前の販売ページは、推測したURLで埋めず、公開後の確認を残件にします。
サイトで著書を紹介する場合は、この管理表を基準に掲載項目をそろえます。
表示された出版社名が予定と違う場合も、確認前に希望の名前へ置き換えて紹介しません。
読者に案内する情報は、制作中の予定ではなく、確認できた公開情報を基準にしてください。
出版形式と名義を整理してから相談する
比較が終わった段階では、選んだ方法だけでなく、選ばなかった方法の理由も短く残します。
たとえば、今回はKDPのみで紙の本を扱う予定なのか、別の出版サービスも具体的に検討しているのかを書きます。
予定が変わったときに、この理由から再確認する条件を探せます。
表紙の制作が進んでいる場合は、番号を入れる前に登録情報の照合が終わっているかを確認しておきましょう。
相談する相手には、管理表と一緒に、まだ決めていない名義や出版先も伝えてください。
ISBNを選ぶ前に、今回制作する形式、予定する出版先、著者名と発行名義の希望を整理しておきたいですね。
選んだ方法の条件と、登録情報の一致を確認します。
ナガーノの出版代行サービスの内容や申込み条件は、案内ページで確認できます。
あなたの出版計画と未確認の条件をそろえ、依頼したい制作の範囲を具体的にして検討してください。